今年もやってきた俺たちの文房具夏フェスことISOT(国際文具・紙製品展)2018。
会場レポートの2日目は、最近完全に大ジャンルとなった紙製品・マスキングテープ系を中心に紹介してみたい。
全般的にカワイイ!きれい!うっとり!連発で、40代おっさんも乙女心をギュギュンと刺激されるものばかり。
読み終わったあとは、たぶん目が潤んでキラキラしてるはずだ。

 

繊細すぎるレーステープ、今年もすごかった

昨年のISOTで「繊細すぎるレーステープ」こと『Pavilio』シリーズで話題となったフォーワテックジャパン。今年はどうかな?とのぞいてみたら、シリーズの新アイテムが展示されていた。

『梅』『葵』『椿』と名付けられたPP製の超絶細かい型抜きを施した和風デザインテープ。
「相変わらずすごいけど、今回は和風にしてのデザイン変えだけかなー」と顔を近づけてよく見て、驚いた。

なんと、ほっそーい型抜きのど真ん中に、さらにほっそーい箔押しラインがキラキラと輝いているではないか。やだ、きれい…!
白地に銀の箔押しということでパッと見は存在感が薄いが、ちょっと光が当たると、銀糸を織り込んだレースのように全体が輝くのだ。
あまりにラグジュアリーで、思わず溜息が出る仕上がりである。

というか、これ作るのめちゃくちゃ難しそうだぞ。
昨年の『Pavilio BOTANICAL』ですら、開発当初は20個作って19個が失敗、という話を聞いた記憶があるのだけども。フォーワテックの人ら、間違いなくドM体質だろう。そこまで自分らを追い込んでどうする。

もうひとつ、フォーワテックMっ子体質説を証明する製品が、型抜きテープ『STICH』。
刺繍のようなかわいい模様が入っているのだが、これもよーく見ると、なんと刺繍部分がエンボス加工で盛り上がっているではないか。

いや、確かに刺繍っぽさがリアルでめちゃくちゃかわいいんだけど、そこまでするか!?
かわいさでウットリしつつ、その技術の凄まじさにはやや引いてしまうレベル。ほんと、どこまで行くのかフォーワテックジャパン。

 

マステでお絵描きたのしいな

テープ系と言えば、もちろん忘れてならない元祖マスキングテープのmt。
ブースにはちぎり絵のキャンバス画がいっぱい展示されているが、これが今回のmtの目玉商品で描かれたものらしい。

マスキングテープをちぎって重ね貼りして描く“マステアート”はすでに多くの作品が世に出ているし、マステアートをメインにやってるアーティストだっているぐらいだ。
でも、もしかしたら最初から画材として使う前提のマステって無かったかも。

ということで発売されたのが、画材マステこと『mt アートテープ』だ。
クレヨンで塗ったっぽい色合いの『くれよん』、水彩画の濃淡がイイ感じの『水彩絵の具』、色鉛筆で繊細に線を引いた『色鉛筆』の3タイプがラインナップしているんだけど、これ、わざわざマステの芯を潰して平たくして、細長いクレヨンのように箱詰めされているのである。

半透明のマステを重ね貼りすることで、色彩・テクスチャとも多彩な表現が可能。
mtの公式通販ではもう発売されているので、夏休みの自由工作なんかに使うと、ひと味違った作品が完成するんではなかろうか。

 

花びらの散るポップアップ・カード

昨年、恐竜の骨格見本が立ち上がるポップアップ・ブック『Jurassic Book』で日本文具大賞のデザイン部門を受賞した小西印刷所だが、なんと今年は、開くと花びらや落ち葉が舞い落ちるポップアップ・カード『WAO! POP ひとひらシリーズ』で連続受賞。

花びらが舞い落ちるってどういうこと?かというと、こういうことだ。

うん、そうか。そうきたか。
舞い落ちるというよりは、どちらかというとバサーッと落ちてくるだけという感じ。どう取り繕ってもロマンチックとは言いがたいが、アイデア自体はチャレンジングで嫌いじゃない。というかバカっぽくて好きだ。
花びらの代わりにお札が大量に降ってきて、下にオカダカズチカが立ってるポップアップってのもいいかもしれない。

花びらを仕込んだままで相手に送るのは無理だろうから、サプライズ演出には不向きだと思うけど、季節感のあるカードとしては良さそうだ。
シリーズとしては桜の他に銀杏と紅葉バージョンが展示されていた。

また、昨年の『Jurassic Book』をバージョンアップさせて背景まで付いた新装版も展示されていた。
相変わらず、恐竜好き小学生にプレゼントしたらすり切れるまで開け閉めし続けそうなかっこよさである。

 

ISOT 2018 マステ・紙製品その2に続く