書いて消せる本格お習字筆ペン

2020年より学習指導要綱が改訂され、小学校低学年から水書(水を含んだ筆で、濡れると色が変わる特殊紙に文字を書く書道用具)が必修になるそうだ。
つまり低学年から書道の授業が始まるということで、書道具メーカー各社も今年からいっせいに水書商品をプッシュしていた。

こちらは呉竹の水書練習セット。

で、そんな中で書道になんの関係もないエポックケミカルが、ちょっと面白い新型の書道具を展示していた。
ホワイトボードや専用用紙に書いて、乾いたら拭き取れる『消せる筆ペン』である。

『消せる筆ペン』開発者のひとりである翁さんは、書道の本場台湾出身。さすが達筆!

一昨年のISOTで、ホワイトボードメーカーの馬印がホワイトボードに書いて消せる墨汁を発表したが、雰囲気はあんな感じ。
乾燥すると皮膜化する墨汁をペン軸内部に含んでおり、専用の特殊練習紙やホワイトボードなど平滑度の高い面ならティッシュなどで簡単に拭き取れるというものだ。

おそらく、水書の次のステップとして小学校中〜高学年が使う練習道具、という位置づけなのだろう。
半紙だってタダじゃないし、繰り返し練習をするならこういう道具は良さそうだ。

ただ、そのまま放置すると特殊墨汁のせいで筆の毛一本一本が固まってしまうため、使用後は筆先をきちんと洗わなくてはならない。

軸と筆先を分離して、しっかり洗浄したら…
逆さまにしてキャップにセット。筆先を守りつつ、そのまま乾燥もできる。

そこでこの筆ペン、筆先が分離洗浄できて、さらに乾燥させつつ保管できる特殊なキャップ機構がついているのだ。
なるほど、これはよく考えてあるなー。

 

買い物が思い出になる日記

今年のISOT事前情報で「へぇ、気になるやん」と思っていたのが、盛栄堂印刷所の『レシート日記』だ。

A5の紙面の左側が大きく空いており、そこは買い物のレシートを貼り付けるスペースに。で、右側の罫線にいろいろとコメントを書き付けるという構成になっている。

レシートというのは、モノや食事、サービスなどに代価を払ったという明確な記録である。
例えば旅行に行ったとして、「これ食べた」「ここに泊まった」「お土産にあれを買った」という旅先での行動も全てレシートに残っているわけで、つまり一種のライフログなのだ。

もっと日常的に「子どもの誕生日プレゼント買った」でもいいし、「友達と鍋パやるのに食材買い込んだ」でもいい。そういう思い出と直結したレシートをコメント付きで残しておくのは面白いな、と思ったのである。
ちなみにこれ、高校生のデザインコンペ「デザセン」で2012年に優勝した、静岡県の女子高校生のアイデアとのこと。

 

ドイツから来た、気になる瞬間接着剤

ユーロ圏では大メジャーなドイツの接着剤ブランドUHU(ウフ)がついに日本上陸!ということで、工作道具好きとしては要チェックである。
実は昨年のISOTでもUHUはブースを出していたのだが、今後は鉛筆メーカーのステッドラー・ジャパンがUHUブランドの代理店となるようだ。ドイツつながりか。

ステッドラーのスタッフがイチ押ししていた「超強力で伸び・振動・衝撃にも強く、すきま充填可能、紫外線劣化もない万能接着剤」こと『MAX REPAIR』も気になるのだけど、接着剤ヘビーユーザーとして一番使ってみたいと感じたのは、瞬間接着剤の『SUPER GLUE SUPER fast CONTROL』(以下、SGSfC)。

出過ぎたのを戻した液は、注ぎ口中央のピペットっぽいところに溜まるようになっている(っぽい)。

瞬間接着剤って、使用時に「出し過ぎた!」と思ってボトルをつまむ力をゆるめても、液は戻ってくれない。結果、接着面に液がつきすぎてうまく接着できない、というのが定番の失敗。
ところがこの『SGSfC』はボトル内部が二重構造になっており、ボトルにかける力をゆるめると陰圧が発生し、出過ぎた液を吸い戻してくれるという「ダイレクトストップ機能」があるのだ。おお、これめっちゃ便利!!

しかも成分は歯科技工士が使うのと同じものということで、食器の補修に使っても問題なし。高温・耐水性もあるので、食洗機もOK。すごい。
『SGSfC』、はやく日本発売始まらないかなー(2018年秋発売予定とのこと)。