印象に残るお客様は、いるものです。たとえば、今もいらしているあの女性。いつも大量の封筒と、はがきをお買い求めになります。
買われる封筒とはがきはごく普通の量産品なので、はがきマニアというわけではなさそうです。ラジオや雑誌などにあててたくさんのはがきを書く「はがき職人」かな、とも思いますが、それなら封筒は要りませんよね。
うーん、気になる。思い切って話しかけてみましょう。いつもありがとうございます。ところで、はがきと封筒はどのような用途に使われているんですか? ……あれ、しょんぼりとしてしまいました。私、何か悪いことを言ったでしょうか……。
え、おっちょこちょいだからたくさんはがきと封筒が必要? ふんふん、宛名を書き損じることが多いけれど、はがきや封筒に使われる紙は真っ白ではないので、修正液や修正テープが使えない。封筒用の砂消しゴムみたいなものもありますが、傷がついてしまうので使えない。だから、書き損じるたびに新しいはがきや封筒が必要……。
なるほど、そういうことだったんですね。早めにおっしゃってくれればいいのに……。というのは、お客様のような方に向けた便利な文房具が出ているからです。「修正字消しペンスーパー(はがき用・茶封筒用)」(セーラー万年筆)や、「修正液 はがき用」(ぺんてる)です。
茶色い茶封筒に、普通の修正液が使えないのは言うまでもありません。でも、茶封筒用の修正字消しペンだと、ほら、綺麗に消えるでしょう?
それから、はがき用の修正液もぜひ常備されてください。はがきは、通常の紙のように真っ白じゃなくてクリームがかかった色ですから、やはり、普通の修正液では浮いてしまう。そこで、専用品が出ているわけです。
こういった商品は、いくつかお手元に揃えておいたほうがいいと思います。というのも、封筒もはがきも、ものによって色味が違うからです。茶封筒といっても、茶色の濃さはいろいろなんですよ。あと、クリームがかかった紙を使う傾向がある高級なノートや手帳にも使えます。
複数買っても、封筒やはがきを買いなおすお金を考えたら、高くはないはずです。書き損じるたびに封筒やはがきを買いなおしていたら、お金がいくらあっても足りませんからね!
セーラー万年筆『字消しペンスーパー 茶封筒用』『字消しペンスーパー はがき用』
ぺんてる『修正液 はがき用』