森市文具概論

【特集 ISOT2017】伸びるネコとラクな通学カバン

  • 2017年07月28日

先週、1週間ぶっ続け企画としてISOT2017レポートをお届けしたが、それだけではページ数が足りず、「あ、あれ紹介する予定だったのに!」的な取りこぼしと出し忘れ案件がいくつか発生してしまった。
それはさすがにもったいないので、今回はエクストラステージ扱いで”ISOT2017レポートちょいプラス”をお届けしたい。

 

最近日本では見かけなくなった、悪魔合体文具

トルコのKemerburgaz Ofis ve Okul Gerecleriは、Serveブランドを展開する文房具メーカー。ISOT以外にもGIFTEXなど文具雑貨系の展示会でお目にかかるメーカーなのだが、今回はなにやら妙なモノを持ち込んできた。

シャープペンシルの芯ケースかと思ったら

逆側は蛍光マーカー。

20年ぐらい前までは日本でもこういう悪魔合体(文房具同士で合体するメリットがよく分からないやつ)製品がけっこう見られたのだが、思い返してみたらとんとご無沙汰だ。
どう考えてもシャー芯とマーカーの二つが合体して便利な局面というのが思いつかないのだ(結局、両方そのままくっつけたぐらいの体積になってるし)。
しかし、こういう「ははぁん?おまえら、”なんか思いついちゃった”レベルだな?」という抜けた感じは嫌いじゃない。むしろ好きだ。

こちらは同シリーズの、消しゴムとシャー芯バージョン。こちらは逆に使い道がちゃんと見える分、いささか面白みには欠ける。もったいないので、次はシャー芯+万年筆とか、シャー芯+ノギスとか、そういう味わいのある展開を期待したい。

 

ネコが”むょーん”と長くなるふせん

シールやラベル印刷に強いOSP(大阪シーリング印刷)は、妙なアイデア紙製品を乱発することで一部にファンの多い印刷会社である。(基本はOEM対応だが、オリジナルとしてもネットショップで販売している)

今年の新製品として展示されていた中で個人的に気に入ったのが『のびーるテープ(ねこ)』。
かわいいネコのフィルムシールなのだが、これが名前の通り伸びるのだ。

このネコを両端からつまんで引っ張ると、可塑性フィルム製のネコが”むょーん”と伸びるのである(伸びたら戻らない)。それはもう、身を細らせながらどこまでも際限なく。

実用方向としては、マンスリーやバーチカルのスケジューラーに「ここからここまで」のような表示として貼るのもいいし、ケーブルなどを束ねるタイラップがわりに巻いてもいい。
…とそれっぽいことを書いたが、そもそもこの”むょーん”とフィルムを伸ばす感触が非常に気持ち良い。そして、伸びたネコが可愛いし。
実用グッズとしても使えるが、むしろネコを伸ばして楽しむ感覚ホビーとしておすすめしたい。

 

通学カバン最新版

文房具というカテゴリからは少しずれるが、スクール水着やプールバッグなどのメーカー、フットマークが展示していた中学・高校生用の通学カバン『ラクサック』は、かなり面白かった。
「えっ、いま中高生のカバンってこんなイイやつ出てんの!?」という驚きのある、本当に良くできたカバンなのだ。

そもそも、中高生のカバンというのは大人のより重い。教科書だの筆箱一式だのノート/ルーズリーフバインダーだの弁当だの部活の道具だの…と合わせると軽く10kgは超えるというから、それもう成長期でまだ体ができてない人には辛すぎるだろう。
そういや、僕が中学生の頃は学校指定の肩掛けカバンだったのだが、重さが全て肩に食い込んで本当にキツかった記憶がある。さらに剣道部だったので反対の肩には竹刀と防具一式が食い込んでいた。あれ、端的に言うと「苦役」である。

で、『ラクサック』は、「そんな苦役する必要なくて、せめてもうちょっとラクに荷物を運べるように工夫しようよ」という、当たり前っちゃ当たり前の、真っ当に正しい提言で作られた通学リュックなのだ。

ショルダーストラップがリュック幅からはみ出ない縫製になっているので、28リットルと容量大きめなのに体に密着感があったり、下端にパッドがついてて腰の当たりを柔らかくしたり。
実際に背負わせてもらったが、荷物がぎっしり入っててもさほど体が辛くない工夫をちゃんと体で実感できた。

さらに、直方体を対角線で分断するような斜め方向チャックはガバッと大きく開くことができて中身が取り出しやすかったり、重量のある教科書を固定して重心のずれを防ぐブックバンドが内蔵されていたりと、至れり尽くせり。
大人のカバンとしても全くありというか、資料などカバンに詰め込んで移動するタイプの職種にはベストチョイスの一つなんじゃないか。出版社の営業さんとか、あれ絶対にいいぞ。