ふわふわ感のあるマカロンふせん

かわいい紙もので目を引いていたのは、製本会社が母体の文房具ブランド、クルーシャルの「マカロン付箋」で作られたクロカンブッシュ(シュークリームをツリー状に積み上げたケーキ)風ディスプレイだ。

さすが製本会社の丁合技術でふわっと丸いマカロン型に作られたふせんが、カラフルに積み上げられている。これはもう誰が見たって「やーん、かわいいー」しかないやつだ。

実はこれ、シンプルそうに見えるけど、ふせんとしてこの形に作るのはめちゃくちゃ難しいのだ。
なので、これ見て「かわいいー」と言わずに「マジかー…」って絶句してる人がいたら、印刷とか紙製品関係者と思って間違いない。

他にも、アヒルマカロン型、ネコマカロン型、クママカロン型など、マカロンの概念からふわっとしてくる、でも超かわいいシリーズがあった。
単にテーブルの上に転がして置いてかわいい、というふせんは他にあまりないと思う。

 

宇宙と万年筆インクの関係性

海外勢からは、韓国のCOLORVERSE INKブースで展示されていた万年筆用インクシリーズがかなりグッとくるものだった。

このCOLORVERSE INK、全てのカラーインクが宇宙をイメージした色になっており、さらに名前も宇宙関連ワードから取られている。
例えば「Hubble Zoom」や「Saturn V」といったロケットや人工衛星、「Quasar」「Supernova」「Black Hole」といった天体(もちろんBlack Holeインクは黒)、さらには2色セットの「MATTER & ANTI-MATTER」「SCHRÖDINGER & CAT」なんて、ちょっとニヤッとするものもある。

個人的には「Albert & V2 rocket」セットは悲しいからやめてくれよ、と思ったけども(アルバートはV2ロケットで宇宙に行った初めての猿。パラシュート故障で死亡)。

インク瓶も流星をイメージしたような形状で、宇宙好きにはたまらない雰囲気だ。
まだ日本では代理店を探している段階とのことだが、できるだけ早く国内に進出してほしいブランドである。

ちなみに、まだ国内販売ルートがないにも関わらず、今回のISOTに向けたスペシャルエディションとして「HAYABUSA」なんてインクを作ってくれているのも気合いが入ってるし、嬉しい。

 

台湾の超カッコいいインク瓶

海外からもうひとつ、台湾のデザインブランドGeckoDesign のインク瓶『Inkwell』を紹介したい。
こちらはISOTではなく同時開催ののDESIGN TOKYO(デザイン雑貨の展示会)で見つけたものだが、やたらとカッコよかったのだ。

ガラス製のガスタンクのような球体にインクが入っており、下から伸びた口にガラスペンを浸して書く、というもの。
これ、なんでガラス球の中のインクが口から溢れてこないかというと、口からインクにかかる外気圧とガラス球の中の気圧が釣り合っているから…らしい。パスカルの原理だ。

使わないときはコルクで栓をしておく、という辺りも化学の実験機材っぽくて楽しい。
この海外勢2つの「インク×理系」というイメージ展開は個人的にすごくツボだったので、日本でも流行るといいなと思う。