2017年9月26日。二子玉川駅前の広場には、朝から妙な緊張感と黒白のシマシマ模様が広がっていた。
こちらに届いたプレスリリースによると、これからここで筆記具メーカーのゼブラが創業120年を記念して作り上げた『巨大ハイマッキー』が披露される、とある。
ハイマッキーと言えばゼブラを代表する製品であり、軸の矢印マークはもはや世界的に油性マーカーのアイコンだ(世界での累計販売本数は8億本以上)。
そのハイマッキーが「巨大化」という時点で意味がよく分からないが、その上さらに「世界で最も大きなマーカーペン」としてギネス世界記録™に登録されるかもしれない、というのである。
ギネスワールドレコーズの公式認定員 石川佳織さんによると、今回の記録「世界最大のマーカーペン」は現状では既存の記録が存在しない、空きの状態。
そこで新たに世界記録として認定されるためには、最低でも“既存のマーカーの形でありつつ10倍以上のサイズ”であり、かつ“実際にマーカーとして書ける”ことが「巨大マーカーの世界記録」としての条件となるそうだ。
続いて、男性スタッフに混じってベールで隠された巨大なブツを壇上に運び込んだのは、今回の巨大マッキー認定の立会人として招聘された、女子レスリングの吉田沙保里選手兼任コーチ。
彼女自身も「女子レスリング軽量級で最多金メダル獲得数」はじめ4つのギネス世界記録™ホルダーである。
吉田選手、なんとこの日は自前の全身ゼブラ柄ファッションで登場。
ライオンと組み合ってそこそこいい勝負ができるシマウマは、いま地上でこの人ぐらいではないか。
そして、吉田選手らが運び込んできた台からベールが取り去られると、そこにはお馴染みの矢印が入ったあのハイマッキーが。でかい。
いま写真で見てもなんかスケール感がおかしくなるサイズだが、現物は迫力が違う。見た瞬間になんか乾いた笑い声がでるぐらいの冗談っぽさだ。
ひとまずちゃんとした計測の前に、市販のハイマッキーを並べて何本分のサイズかを確認。
この時点でハイマッキー12本分の長さがあるとのことで、10倍というギネス世界記録™のハードルは完全にクリアできたことになる。
さらにメジャーを使っての計測結果は、長さ168.4㎝と直径25.6㎝。ノーマルのハイマッキーが長さ14.1㎝、直径2.2㎝なので、間違いなくどちらも約12倍。体積だとハイマッキー1728本分だ。
吉田「私、156㎝ですよ!私より大きい!」
世界記録となるには、先にも述べたようにサイズだけでは不十分。ちゃんと普通の製品と同様に書けなきゃダメなのだ。
ということで、キャップを外して筆記試験も行われた。
インクの染みたチップに紙を押し当てて線を引くと、確かにいつもの黒々としたラインがくっきりと。
見た目だけじゃなくてちゃんと機能まで間違いなくハイマッキーだ、とこれで証明されたわけだ。
ということで、ギネス世界記録™「世界で最も大きいマーカーペン」は、ゼブラ120周年記念の『巨大ハイマッキー』である、と認定された。
未だもって「なんでこんなもん作った?」という疑問はぬぐえないが、とにかくめでたい瞬間である。ゼブラ、おめでとう!
次は吉田沙保里選手の頭にチップをつけて「世界最強のマーカーペン」の世界記録も狙って欲しいところである。
ところでこの巨大ハイマッキー、インクがでると言うことは分かったけど、せっかくだし実際に文字を書いているところも見てみたい。
もちろん、ゼブラに抜かりなし。巨大色紙(約170㎠)に吉田選手が巨大ハイマッキーで「アスリートとしての夢、そしてプライベートでの夢を漢字一文字でを書く」という見せ場が用意されていた。
「巨大色紙に漢字を書く」は毎年末に清水寺でお馴染みの光景であるが、あの吉田沙保里が世界一巨大な油性マーカーで、というだけで迫力はかなり違ってくるものだ。
普段からサインを書くのにハイマッキーを愛用しているという吉田選手だが、さすがに18㎏の重量には「手が震える…!重い!」と叫んでいた。
吉田「選手としては、レスリングへの愛。そしてプライベートでの目標である結婚・出産を『愛』の一文字で表現しました!」
吉田選手、おつかれさまでした。
【速報】この世界一の巨大ハイマッキー、なんと10月5日〜28日までモリイチ京橋店で開催される『 ゼブラ創業120年の筆記具』展にて展示公開されることが急遽決定しました!
(イベント後にゼブラさんにお願いしました)
詳細は後ほどお知らせしますが、ぜひギネス世界記録™の迫力を直接に確かめに、ぜひご来店ください!